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ごあいさつ。


こんにちは。登山ガイド・スキーガイドのたむ屋マウンテンです。
どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ。
                                                   たむ屋マウンテン/田村茂樹



2015/11/11

お勉強の季節。~信州登山案内人研修会~

 本にはガイドの資格としては、日本山岳ガイド協会が認定する全国共通の資格と、都道府県で運営しているその都道府県限定の資格(北海道と長野県)、各地域の団体が運営しているその地域限定の資格(尾瀬や屋久島など)などがあり、私は日本山岳ガイド協会の「登山ガイドステージII」という資格と長野県の「信州登山案内人」という資格を持って山をご案内しています。

 今回は信州登山案内人の方の資格を更新するための研修に行ってきました。座学と実技と2日間です。
 

 実技の方は主に安全管理技術や危急時の対応技術、具体的には、スタカットビレイ、ショートロープビレイ、フィックスロープの設置と通過、搬送、などの技術を確認し、お互いの技や知識を交換してきました。





 座学では、ガイドをするに当たって事前に備えたり予見することの大切さ、長野県の山岳行政についてお話を聞いてきました。特に後半は多くのことを考えさせられました。


 山を知ろうとせず、あるいは自分の実力を知らずに山に来ている人がいるというのは自分でもいろんな人と接したり話を聞く中で感じてはいましたが、現実は感じていたよりも遙かに深刻なようです(山の事情を知ろうと努力している人なら吹き出してしまうようなことも起こっています)。そういった現状によって遭難件数が増えていることをふまえて、コースの難易度や自分の体力を客観的に把握してもらい、自分の体力や技術に合わせてコースで楽しんでいただくことで遭難を減らそうということで組織的に始めた取り組みが「山のグレーディング」や「登山体力セルフチェック」だったわけです。来シーズンは、山のグレーディングを登山地図などにも反映させていくように取り 組みを進めていくそうです。
 こうした事情に関しては私もガイドとして真剣に取り組んでいく必要があると思っていますが、個人としては県の取り組みに協力していくのとは別のアプローチをしていきたいと思っています。そもそもこうした方々の行動に対して疑問に思うのは、自分が初めて行くところや世界のことを何も調べもせずに足を踏み入れられる感覚、自分の普段生活している圏内の論理が初めて行くところでも通用すると思える感覚、そうした場所でも何も備えていなくても自分は生き残れるか誰かが助けてくれる思える感覚、そうした感覚をどうして持つことができるのかということです(海外旅行などに行く時を考えてみれば分かると思います)。経済成長の時代を経て、日本人がこれまで養ってきた自然とのつながりが感覚的な面でも失われてしまっているよう で、生物として持っているべき危機感がなさすぎると感じますし、自然を人間の力でどうにかできるという発想もこうした感覚の所産のように思えます。ですから、それは違うのでは?ということを、自然の中で山と触れあう中で伝えていきたい、自然と人間の適切な間合いや付き合い方を伝えて取り戻していきたいというのがこう した課題に対する私の目標です。私自身も都会育ちで、子どもの頃はあまり自然の中で遊んだ経験がないので、自分も体得しながら取り組むべき課題だと感じています。


 来週はガイドの全国会議 、来週再来週は研修三昧と、日々勉強です。

 (写真はすべて大藪政隆氏提供)

 
 
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