Loading...

ごあいさつ。


こんにちは。登山ガイド・スキーガイドのたむ屋マウンテンです。
どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ。
                                                   たむ屋マウンテン/田村茂樹



2016/07/06

奇跡の大展望。~黒部五郎岳と黒部源流の旅~

うしても憧れの黒部五郎岳に逢いに行きたい!というリクエストを受け、梅雨の晴れ間を期待して北アルプスの奥地へと旅をしてきました。 出発前の天気予報では好天は期待薄でしたが、前線の位置が少しずれるだけで天気が大幅に変わるのもこの時期の特徴。そこに望みをかけて行ったところ見事に黒部五郎岳からの大展望を臨むことができました。雨に濡れたお花畑もとてもきれいでした。


入りは新穂高温泉から。
蒲田川の力強い流れの向こうに笠ヶ岳。
わさび平小屋を過ぎ、もうちょっとでようやく山道に入ります。
好天に期待大。

太陽にじりじりと焼かれながら登って、鏡平で一服。

まだ山小屋も開いていないので逆さ槍を独り占め。
絵になるふたり。さすが百名山ガイドとその常連さん。
もう一段登ると、鏡池と槍のコンビがまた美しい。


稜線はお花畑。







豪華すぎる食事がいっぱい詰まった重ーいザックを背負って10時間。
ようやく双六小屋に到着です。


――――――――――――――――――――――――――――――――

翌日は朝から強風雨。
黒部五郎岳をアタックするべく、黒部五郎小舎まで行き、雨雲レーダーとにらめっこしながら、タイミングを計って出発しました。


カールを横断して登っていきます。とにかく沢が美しい。
あれだけ霧と雨と風だったのに日が差してきました。

いよいよカールの中へ。せっかくなので沢を遡行します。
気分はるんるん♪
雲ノ平方面が見通せるくらいの晴れ間。みんな大興奮!
カールの壁を登り、、、

最後に雪庇の上を少し歩いて、、、
奇跡の晴れ間の中を登頂!
剱や朝日まで見えましたよー。
帰りは稜線ルートで岩場歩きを楽しみながら帰ってきました。ついたとたんに雨が降り出すという行いの良さでした。

――――――――――――――――――――――――――――――――

風は吹き荒れ、雨は降り続き、止みそうもないので、3日目は雨が小降りになる昼になってから三俣山荘に転進しました。

標高2700mくらいを雲がすごい速さで通り抜けていきます。
もう食べて時間を潰すしかない!
毎晩こんな贅沢三昧でした。


――――――――――――――――――――――――――――――――

翌日も相変わらず。やはり雨の降りを見計らって黒部川源流や水晶岳方面にお散歩に出かけました。


至るところ沢だらけ。どれも名もないような沢ですが、沢登りをしたらとっても楽しそう。
上の廊下や奥の廊下、赤木沢といった有名どころに行かずとも満喫できそうです。
登山道は沢をいくつも渡るようにできています。
沢に落ちないように河原の石に足場を拾って通過します。



源流を行く。。。

強風を感じながらも、トレーニングを兼ねて、割物北分岐から思い切って水晶を目指して稜線歩きに挑戦しました。

最大瞬間風速20m/s越えくらい。
雨粒も痛い!待ってぇ~~。

さすがにこれ以上は無理ということで、水晶小屋まで行って引き返してきました。当然、鷲羽岳もパスして行きと同じ道を引き返します。


行きには渡れた沢がこの通り。前の写真と同じ沢です。
靴を濡らせば問題なく渡れる深さでしたが、雨に降られている感じよりも増水していました。
沢があるところでの行動判断はやはり慎重さが求められますね。

――――――――――――――――――――――――――――――――


ここには書き切れないいろんなことがありすぎた山旅もいよいよ最終日。やはり雨降りの合間を見計らいながら、8時間かけて新穂高温泉へと帰ります。



蒲田川の源流の谷は美しいですね。



意外と見応えのある樅沢岳です。
眼下に鏡池が見えるともうすぐです。
ちょっと飛んでしまいましたが、そんなこんなであっという間の愉快な5日間の山旅でした。

雲ノ平や水晶岳や鷲羽岳などはお預けになってしまいましたが、それはまたこんど。
最高の景色をチラ見せしておいて焦らされる身にはたまったものではありませんが、再訪を期して。。。



 
TOP